圧損

流体(ガスや液)が配管や機器の中を通るとき、その距離に応じて圧力は減損していきます。配管の曲がり(エルボ)、分岐(ティーズ)、絞り(レデュース)、機器や弁類の内部を通るごとに圧力がどんどん落ちていく訳です。

差圧での圧送を行う(LNG送液ポンプなどを擁しない)サテライト設備においては、一番圧力の高い場所はLNG貯槽(0.3 MPa 程度)です。ここから送液配管、蒸発器の内部、数々の弁類やガバナを通り(0.15 MPa 程度に減圧)、そして長い長いガス消費配管を通り抜けて ガス消費機器 まで辿り着きます。

ガス消費機器 にガスが届いた際に圧力不足とならないよう、圧損を考慮したうえで適切な 配管口径 の設計を行う必要があります。配管を太くする(尤度がある)と圧力損失も小さくなり安心ですが、配管材料や弁類の費用が高くつきます。逆に配管を細くすると費用は安くつきますが、圧力損失が大きくなりガス消費機器に必要な圧力で届かなくなる懸念が出ます。このトレードオフの関係を意識しつつ、最適な経済設計を行うことが大切です。

配管口径(太さ)の検討時には、あわせて 流速 の検討も必要となります。

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この記事を書いた人

ガス業界に身を置きはや20年。
LNG燃料転換に必要な知識を体系的に勉強するための記事を書いています。

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