製造

高圧ガス保安法に出てくる用語で「 貯蔵 」「 製造 」「 消費 」「 販売 」のうち、イメージの掴みにくい 「 製造 」について解説します。

製造 というとモノを作る、生産するイメージが湧きますが、高圧ガスの世界ではそうではありません。何らかのアクションをすることで、結果 高圧ガスの状態 をつくりだすこと(その行為) を言います。
※あれ、そもそも高圧ガスってなんだっけ・・・?となった方はコチラ
 → 高圧ガス とは何か(法における定義)

高圧ガスの製造 となるのは以下のようなケースです。
圧力を変化させる
 (ガス状態での圧力変化)
 ・0.5 MPa のガスを1.5 MPa へ昇圧 … 昇圧の結果、高圧ガス(ガスで1.0 MPa 以上)となった
 ・1.2 MPa のガスを2.5 MPa へ昇圧 … もとから高圧ガスをさらに昇圧した
 ・2.0 MPa のガスを1.5 MPa へ減圧 … 減圧したのちも、依然として高圧ガス(ガスで1.0 MPa 以上)
 ・1.2 MPa のガスを0.7 MPa へ減圧 … 減圧後は高圧ガスではなくなった製造に該当しない
(液状態での圧力変化)
 ・0.1 MPa の液体を0.4 MPa へ昇圧 … 昇圧の結果、高圧ガス(液で 0.2 MPa 以上)となった
 ・0.3 MPa の液体を2.0 MPa へ昇圧 … もとから高圧ガスをさらに昇圧した

状態(相)を変化させる
 ・0.5 MPa のガスを液化ガスにした … 凝縮器や熱交換器にて高圧ガス(液体で0.2MPa以上)となった
 ・1.2 MPa の液をガスにした     … 気化器で液を気化させ高圧ガス(ガスで1.0 MPa 以上)となった
 ・0.3 MPa の液をガスにした     … 気化したのちは高圧ガスでなくなった製造に該当しない

そのほかの行為
 ・容器への充填
 ・液面加圧   … 加圧蒸発器でLNG貯槽を一定圧力に保する (この行為も製造となるので注意!) 

上記が高圧ガス保安法における 製造(行為) となります。製造するもの( 製造者 )は、 保安係員 の配置や 危害予防規程 を定め 保安検査 の受検などが必要となります。製造行為をともなうので、 貯蔵所 に比べ一段厳しい規制が掛かっています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ガス業界に身を置きはや20年。
LNG燃料転換に必要な知識を体系的に勉強するための記事を書いています。

目次